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ここまでの道のり
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生産者プロフィール 醸造長 高橋 正規 ・ 女将 美起
生産者プロフィール
高橋 正規 ・ 美起
私たちは、2008年4月に東京から沖縄県宮古島に移住してきました。
それまで自動車部品会社に勤めながらホームブルワーとして楽しんでいたビールを、この島で生産したいという強い想いを叶えるべく、2010年8月に醸造免許を取得。同年10月、宮古島初のブルワリー【宮古島マイクロブルワリー】が誕生しました。
醸造長と女将、愛犬クリと夫婦二人三脚+一匹で、2020年10月にはおかげさまで創業10周年を迎えることができました。
ブルワリー誕生秘話
宮古島マイクロブルワリーができるまで
雪国生まれの醸造長と寒さ嫌いな女将はほぼ1年中暖かな沖縄が大好きで、沖縄本島や離島を旅行でよく訪れていました。二人とも特に宮古島が一番肌にあう感じで、「定年したらこんなところに住みたいね」と話すようになっていました。
その頃からホームブルワーとしてクラフト(手造り)ビールを楽しんでいたのですが、宮古島にはブルワリーがなかったので、それを活かせないかと考えていました。それで、おぼろげながらに「宮古島でビールが作れたらいいなぁ」と思うようになっていたのです。
運命の人との出会い
そんなときに、夢を後押ししてくれる運命の人と出会いました。大学助教授からビール工房を立ち上げたという方の新聞記事を見つけたのです。
埼玉県小川町でブルワリーを営む馬場さんという方で、なぜか突然会って話を聞きたくなり、その日のうちに会いに行きました。
何度か通い、ビール造りの話をたくさん伺ったり、仕込みの勉強をさせていただき、ますます「やってみたい」という気持ちが強くなってきました。また、運良くビール醸造設備の情報をいただき、すぐに見に行き即時購入を決めました。
当時は、目の前に出てくることがすべて移住のチャンスに見えてました。
ブルワリー完成まで
2008年4月、ついに念願の宮古島へ移住してきました。けれども酒造免許の取得に取り掛かるにあたり、ほぼ門前払い状態から始まり、いくつかの試練がありました。
「とにかく自分はビール造りをやります!」という意気込みを見せる意味でも、まだどうなるかわからないうちに設備を宮古に運ぶことにしたのです。大きな設備の保管に困っていましたが、多くの地元の方のご厚意のおかげで助けられました。
そして、2010年8月。無事にブルワリーが完成し、醸造免許取得後、宮古島初クラフトビールの生産を開始することができました。
ビール造り
こだわりのクラフトビールができるまで
- 麦芽
- 麦を少しだけ発芽させて乾燥したものです。こうすることで麦の中のデンプンを分解するための酵素が生まれます。この状態のものを入手してビールを造ります。
- 糖化
- お湯の中に麦芽をいれてお粥のような状態にすると、酵素がデンプンを分解して糖分に変えてくれます。この糖化した状態を麦汁と呼んでいます。この時の麦汁のPH値(アルカリ性とか酸性とか)はビール造りには重要な要素となります。
- 煮沸
- 麦汁を沈殿濾過して取り出したものを煮沸します。この時にホップを投入し苦みや香りづけを行います。ここでも麦汁のPH値は重要な要素となります。
- 冷却
- 煮沸後発酵温度(20℃)まで冷却します。このとき余分なタンパク質等が析出しますので改めて沈殿ろ過し、発酵タンクに移送します。
- 酵母投入・醗酵
- 発酵温度に達したら酵母を投入します。一次発酵に約1週間かかります。ここでの温度コントロールは酵母由縁の香りを作り出します。
- 熟成
- 一次発酵終了したら熟成タンクに移送し、2〜3週間熟成させます。この工程でドライホップを行います。ドライホップとはホップを出汁袋等に入れビールに漬け込み、華やかな香りをビールに引き出すイギリス伝統の手法です。
- ビン詰、樽詰
- 熟成後、加圧タンクに移送します。ここで圧力を加え、ビンや樽に詰め替えます。
ブルワーを育てる水
宮古島特有の隆起サンゴで濾過された地下水は、ミネラル豊富で口当たりまろやかな水。
「宮古島の水、エールビールと相性が良いはず!」そんな思いで始めたビール造りですが、やはりそんなに簡単なものではありませんでした。
PH値の高い宮古島の水でホップの香り豊かな苦くないビールを実現したいと悪戦苦闘し、やっとここまでの味にたどり着きました。
それでも、もっともっと美味しくしたい。宮古島の水「サンゴの水」はブルワーを育ててくれる水です。
活動状況・受賞歴
宮古島初のブルワリーとして創業
第4回 横浜ウチナー祭
ハイサイちゃんぷる〜ビアフェスティバル2013
第1回 ビアフェス沖縄
第5回 横浜ウチナー祭
ハイサイちゃんぷる〜ビアフェスティバル2014
第2回 ビアフェス沖縄
九州ももち祭り
ビアフェス東京&アジアビアカップ参戦
- アジアビアカップにてシークァーサーヴァイツェン受賞銅賞受賞
ビアフェス大阪
ビアフェス名古屋
ビアフェス横浜
沖縄オクトーバーフェスト北谷
ハイサイちゃんぷる〜ビアフェスティバル2015
ビアフェス沖縄
全国地ビールフェスティバルin一関
沖縄オクトーバーフェスト北谷
第1回 鶴見ウチナー祭
ハイサイちゃんぷる〜ビアフェスティバル2016
マリンダイビングフェア2017
ビアフェス東京
マリンダイビングフェア2018
沖縄オクトーバーフェスト北谷
マリンダイビングフェア2019
沖縄オクトーバーフェスト宜野湾
創業10周年
ジャパン・グレートビア・アワーズ参戦
- コーラルエール/コーラルダーク/バーレイワイン受賞3商品銅賞受賞
ジャパン・グレートビア・アワーズ参戦
- たんかんヴァイツェン受賞金賞受賞
- シークヮーサーヴァイツェン受賞銀賞受賞
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これからの宮古島マイクロブルワリー
宮古島マイクロブルワリーも創業から10年という節目を迎え、多くの皆さまに支えられながらここまでたどり着くことができました。心より感謝申し上げます。
宮古島で初めて誕生したこのクラフトビールたちを、一人でも多くの方に知っていただきたい。そのためにも宮古島だからこそ造りだせる味にこだわり、造り続けていきたいと思っております。
宮古島マイクロブルワリーは『宮古島クラフトビール』の歴史の第一歩を踏み出したばかり。
これから10年先、20年先・・100年先?まで美味しいビールをこの島から発信できるよう、宮古島マイクロブルワリーは様々なことに挑戦していきたいと思っています。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
醸造長・女将